【小6】56ページ とけいのじかん と こころのじかん


時計の時間と心の時間 市川真人分 私たちは毎日当たり前のように時間と 付き合いながら生活しています 皆さんも全く時計を見ずに過ごす日はない でしょう そんな身近な存在である時間ですが 実は時計の時間と心の時間という性質の 違う2つの時間があり 私たちはそれらと共に生きているのです そして私は心の時間に目を向けることが 時間と付き合っていく上でとても重要で あると考えています 皆さんが 時間と聞いて思い浮かべるのはきっと時計 が表す時間のことでしょう 私はこれを時計の時間と呼んでいます 時計の時間はもともとは地球の動きをもと
に定められたものでいつどこで誰が測って も同じように進みます しかし 心の時間は違います 心の時間とは私たちが体感している時間の ことです 皆さんはあっという間に時間が過ぎるよう に感じたりなかなか時間がたたないと思っ たりしたことはありませんか 私たちが感じている時間はいつでもどこで も誰にとっても同じものとは言えません 心の時間には様々な事柄の影響を受けて 進み方が変わったり人によって感覚が違っ たりする特性があるのです わかりやすい例がその人がその時に行って いることをどう感じているかによって進み 方が変わるというものです 皆さんも楽しいことをしている時は時間が
経つのが早く 退屈な時は遅く感じたという経験がある でしょう このようなことが起こるのは時間を気に することに時間を長く感じさせる効果が あるためだと考えられています 例えばあなたがゲームに夢中になっている 時には集中しているので時間を気にする 回数が減ります すると時間はあっという間に過ぎるように 感じます 逆に嫌いなことやつまらなく感じることに は集中しにくくなるので時間を気にする 回数が増えます その結果 時間がなかなか進まないように感じるの です 1日の時間帯によっても心の時間の進み方 は変わります 実験1はこの変化について調べたものです 実験の参加者に1日4回決まった時刻に
時計を見ないで30秒の時間を測って もらい その時時計の時間がどのくらい経過してい たかを記録してもらいました 実験1のグラフはそれぞれの時刻ごとに 記録の平均を示したものです グラフを見ると 感じた時間は同じ30秒でも朝や夜は昼に 比べて長い時間が経っていたことがわかり ます つまり 昼よりも時間が早くたつように感じている ということなのです これはその時間帯の身体の動きのよさと 関係があると考えられています 私たちの体は朝起きたばかりの時や夜寝る 前には動きが悪くなります すると昼間であればすぐにできることでも 時間がかかるのであっという間に時間が
過ぎるように感じるのです 身の回りの環境によっても心の時間の進み 方は変わります これは身の回りから受ける刺激の多さと 関係があります 実験には 選んで表した刺激の数と時間の感じ方との 関わりを調べたものです 複数の参加者にさまざまな数の縁を同じ 時間移した画面を見てもらいます そして 塩の増減によって円が表示されていた時間 をどのくらいに感じたかを調べました すると表示時間が同じでも園の数が増える ほど長く映っていたように感じる傾向が あったのです このような結果から 例えば
ものが少ない部屋よりもたくさんある部屋 のほうが身の回りから受ける刺激が多いの で時間の進み方がを削ぐ感じるのではない かと考えられます さらに心の時間には人によって感覚が 異なるという特性があります ここで簡単な実験をしてみましょう 机を指でトントンと軽く叩いてみて ください しばらくの間繰り返し叩くうちに 自分にとって心地よいテンポがわかって くるでしょう この店舗は人によって異なるもので 歩く速さや会話での間の取り方といった さまざまな活動のペースと関わりがある ことがわかっています そしてこのペースと異なるベースで作業を 行うとストレスを感じるという研究もあり
ます みんなで同じことをしていても私たちは それぞれに違う感覚で時間と向き合って いるのです ここまで見てきたように心の時間は心や体 の状態身のまわりの環境などによって進み 方が違ってきます また私たちはそれぞれに違う心の時間の 感覚を持っています そうした心の時間の違いを越えて私たちが 社会に関わることを可能にし社会を 成り立たせているのが時計の時間なのです このことから時計の時間が私たちにとって いかに不可欠なものであるかがわかります それと同時に時計の時間と心の時間には 必ず連れが生まれることにも気づく でしょう
心の時間の感覚の違いも併せて考えれば いつも正確に時計の時間通りに作業し続け たり複数の人が長い時間同じペースで作業 を進めたりすることはとても難しいことだ とわかりますおおおおおおおおおおおおお おおおおおおおおおおおおおおおおお このように考えると 生活の中で心の時間にも目を向けることの 大切さが見えてくるのではないでしょうか 様々な事柄の影響で心の時間の進み方が 変わるとしって言えば それを考えに入れて計画を立てられる でしょう また人それぞれに心の時間の感覚が違う ことを知っていれば 他の人と一緒に作業するときもお互いを 気遣いながら進められるかもしれません 私たちは2つの時間とともに生活してい
ます そんな私たちに必要なのは 心の時間を頭に入れて時計の時間を道具と して使うという時間と付き合う知恵なの です